「苦難の経験は希望を生む」礼拝メッセージ(要約)  ローマ書5章3―5節 2020.10/25 港

 

 この聖書箇所から、苦難さえ喜べる二つの要因とパウロの信仰の深みの経験について学ぼう。まず苦難さえ喜べる第一の要因とは、苦難の経験から忍耐を学んだ(3節)。

 この「忍耐」とは、「じっと我慢して耐える。」ではなく、「積極的に堅く踏みとどまる」という意味である。パウロは宣教において、迫害されればされるほど、神のみことばに固く踏みとどまり、神により頼む中で忍耐を学んだ。

 次に患難さえ喜べる第二の要因とは、苦難の経験から学んだ忍耐から品性を身に着け、そして、その品性が希望を生み出した(4節)。

 この「練られた」とは、「テスト済み」、あるいは、「最善のものが何かを識別する」という意味で、火で精錬されて不純物が全く取り除かれた純金のようなものである。   

 さらに、「練られた品性」とは、いかに厳しい状況に置かれても、不変で損なうことのない品性である。

 では、練られた品性が生み出す希望とは何か。それは、いかに厳しい状況の中での希望である。しかも、その希望は決して失望に終わらない。

 なぜなら、信仰者は苦難の中にあっても、神の愛と聖霊の助けによって、より神に近づくのである。それが、パウロの希望となり、苦難さえ喜ぶことを可能にしたのである。

 さて、私たちの人生においても苦難を避けられない時もある。しかし、信仰者の苦難の経験は良い結果(忍耐→練られた品性→希望)を生み出し、そのようなプロセス(経過)の中で、神はその人の信仰を深みへと導かれるのである。