「福音=グッドニュース」ローマ人への手紙1章2~4節 2020.8/2 港キリスト教会

  「福音=グッドニュース」ローマ人への手紙1章2~4節 

  手紙の冒頭での自己紹介と挨拶の間に福音とは何かを挿入している。まさに、パウロの福音に対する熱い思いを感じさせる。ではパウロが語った福音とは?

第1に、福音は神が預言者を通して付与すると約束されていた(2節)

 聖書の預言 (約束)の大小に関わらず、そのすべては成就する。その中でも福音が付与されるという預言は重大かつ重要なものである。福音は罪ある人々を神のさばきによる永遠の滅びから救い、古い人を新しい人に造り変え、人に生きる力と勇気と希望を与える。さらに、神は福音の付与とともに神の御子イエスをこの世に遣わすことも約束された。

第2に 福音とはイエス・キリストについての証しである(3、4節)。

 福音とは、ユーアンゲリオンギ=ユー(良い)アンゲリオン(報告、知らせ=軍隊の戦勝の知らせ等)という言葉で、英語ではグッドニュース(良い知らせ)orゴスペル=ゴッドスペル(神が綴られた)という意味がある。

 では、福音(良い知らせ)の内容とは、❶人間イエスについて(3節)。「肉によれば」という短いことばに、御子イエスは歴史上実在した人物であることを証明し、ダビデの子孫として生まれたという史実性(歴史的信頼性)を明らかにしている。❷受肉のイエスについて(4節)。人の子イエスは、天の御国から肉体を持ってこの世界に現れたという出来事には、神様がへりくだられて、私たち人間と同じようになられたという意味がある。 

 人間イエスの実在を疑う人は誰もいないであろう。しかし、神の御子イエス受肉して人としてこの世界に来られたキリスト(油注がれた王=メシヤ)であるというのは、当時の人々にとって実に信じがたいことであった。ところが、イエスは私たちの罪の身代わりとして十字架にかかられた時に、片方の極悪人がイエスの内に神を見た。それは、十字架による断末魔の苦しみの中にあっても、イエスの徹頭徹尾のへりくだりを見て一方の極悪人が救われた。神自らへりくだりを実践され、無償の愛を示された福音(グッドニュース)には、すべての罪人を救う力(=ダイナマイト)がある。