「信仰の目による選択(Ⅰ)」創世記13章 2019.7.21(日)港キリスト教会

「信仰の目による選択(Ⅰ)」創世記13章 2019.7.21(日)

  人生の重要な局面での選択が後々の人生を大きく左右することがある。アブラハムとロトの選択も後々の人生を大きく左右した。彼らの家族が、お互いに豊かになったことを起因して仲良く暮らせなくなり、アブラハムは甥のロトに、お互いに分かれて暮らすことを提案、甥のロトはソドム人が住む低地を選んだ。

 

1.ロトの選択: ロトは、目を上げてヨルダンの低地全体を見渡すと、どこもよく潤っていたので低地全体を選択した。良い地であったが、そこには罪深いソドム人が住んでいた。やがて、ロトの家族はソドムの町の近くに天幕を張った。10数年後、ロトは神様の憐れみによってソドムの滅びから助けられたが、妻とすべての財産をソドムの町とともに焼失した。ロトにとってソドムの地は魅力的な町と思われた。しかし、「欲深き人の心と、降る雪は、積もるにつれて道を忘れる。」ということわざのように、ロトは、この世に心を奪われ過ぎて心におおい(ロトとはおおいという意味)が掛かり信仰による選択が出来ず、歩むべき正しい道を見失った。

 

2.アブラハムの選択:アブラハムは甥のロトに選択権を譲り、カナンの地に住んだ結果、神様から大きな祝福を受けた。しかし、アブラハムにとって多くの財は神様からの預かりものであるという信念は、彼の生涯が天幕生活であったことに通じる。アブラハムは、信仰によって約束された地に他国人のようにして住み、同じ約束をともに相続するイサクやヤコブとともに天幕生活をした。彼は地上では旅人であり寄留者であることを告白し、彼の心は地上にではなく、天の故郷にあった。つまり彼の人生のゴールは天の都であるという信仰の目によって、この世を見ていた。

「神の確かさを握っている人は、この世のものを軽く見ることが出来る。しかし、長い目で見ると神にゆだねている人は、自分の保証のために労する人に勝る。」