『ソドムとゴモラの滅びは現代人への警鐘』  創世記19章17―29節 2019.9/22 港キリスト教会

   『ソドムとゴモラの滅びは現代人への警鐘』 

               創世記19章17―29節

 死海周辺のソドム(&ゴモラ)の滅びは現代人への警告である。御使いはロトの家族に3つの警告を与えた。

 第1.いのちがけで逃げなさい。それはソドムの激しい滅びに巻き込まれないために。

 第2.うしろを振り返ってはいけない。それはソドムへの未練を断ち切るために。

 第3.山に逃げなさい。それはロトの家族の安全のために。

 次に、ロトの妻とロトの行動から霊的な意義について考察しょう。うしろを振り返ってはいけないとの警告に、ロトの妻はソドムに残した物を惜しむという生活の未練で救いのチャンスを失った。これは現代人への警告でもある。世の終わりに起きる主の再臨のお話しで、「ロトの妻のことを思い出しなさい。」と言われたのは、イエスの再臨の時に、信仰者はこの世の未練やこの世への執着心を断ち切るようにとの警告なのである。

 次に、ロトは後ろを振り返らなかった。それは、ソドムへの執着心を断ち切ったからではないか。ところが、ロトは御使いが示した山に逃げることに難色を示し、近くの低地に逃げたいとの願いが叶えられた。しかし、彼の心は新たなる町で、ソドムに代わる世的な満足を求めたのか、ソドムの滅びを目の当たりにしてもロトは旧態依然である。長い年月に心の奥底に染み付いた悪習慣や肉欲を一掃することの難しさを見る。ロトは恐ろしい体験をしたのに大切なことが何かを学べなかった。それは、彼の自己本位な生き方、神への無関心、信仰の曖昧さに起因しているのでは。今は恵みの時代であるゆえに、私たちは自らの信仰を顧みて、やがて来る困難な時代に備えよう。

 さて、ロトは低地に住んだが、その町にも不道徳な人が多く、やがて二人の娘と山の洞穴に移り住んだ。これは、山に逃れよという御使いの警告が最善であったこと、そして、神は私たちのために常に最善を備えてくださるという教訓となる。

 最後に、神の憐れみにより義人ロトとみなされた彼の魂は救われたはずである。それは、ソドムの滅びから救われたよりもはるかに重大なことである。さて、魂の永遠の滅びの恐ろしさはソドムの滅びの比ではない。「ひとりの罪人が悔い改めるなら、神の御使いたちの前には神の喜びがある。」(ルカ15章10節)身近な人々の魂の救いのために、神が私たちと主の教会を豊かに用いてくださるように!