「親子関係についての聖書の教え」エペソ6章1−4節 (要約)港キリスト教会 2019.3.17

 「親子関係についての聖書の教え」エペソ6章1−4節

   この箇所から親子関係について大切な三つのことを学びましょう。

 第1、子どもは主にあって両親に従う(1節)。妻が夫に従い、子どもが親に従うという聖書の教えは、家庭が祝福されるために、神様が設けられたポジション(位置・秩序)である。しかし、これは原則的な教えであって、子どもの年令に応じて、正しく適用される必要がある。たとえば、子どもが反抗期の時に、聖書の教えをそのまま押し付けるなら逆効果となる。反抗期こそ、その子の自立への目覚めの時であり、自己責任を持って行動しょうとする大切な時期であることを親も学ぶ時でもある。

 2に、子どもは父と母を敬う(2節)。子どもは、親に従う中で、親を敬うという大切な精神が養われていく。つまり、従うことと敬うことは相関関係にあり、さらにパウロは、「そうしたら、あなたは幸せになり、地上で長生きする」と語る。子どもが親孝行することは幸いなことなのである。ところが、親は子育てにおいて後悔することも多々ある。聖書に準じるなら子育てがうまくとは限らない。なぜなら、その原因が聖書の教えにあるのではなく、親自身、また子ども自身の不完全(罪による肉の弱さ)さにあるが、たとえそうであっても、親は神様に信頼し続け、子どもの救いのために祈り続けましょう。子どもが神様を信じて救われるなら、やがて親は子育ての労苦から解放され、神の国において親子共に永遠の祝福に預かる時が来るからである。

 第3は、主の教育と訓戒が必要である(4節)。教育とは、心身の成長のために、神のみことばによる訓練(しつけ)であり、主の訓戒とは、不完全な点を矯正するための助言(アドバイス)あるいは必要な体罰(現在は問題視)である。

『父親は自分自身を子どもに対して神を啓示するものというよりは、子どもに食べ物や衣服や教育を与える者であると考えるようになった。また母親は、物質的な快楽(必要)を与えるために、子どもの言いなりとなっている。そして、神の恩寵(恵み)の素晴らしさを母親自身が、子どもに輝かすべき者であることを忘れている。両親に従い、敬う子どもは、殺人、争い、不品行、盗み、中傷、強欲、不正、偽りといった罪から守られるに違いない。世の悪巧みの誘惑に迫られた時に、若い男女が敬虔な父と信仰深い母を思い出し、そのことを意識することにより、幾度となく世の誘惑に打ち勝ったことは、何世紀にも渡る過去の歴史が示している。』(聖書学者キャンベル・モルガン)