「その民は、みな安らかに住んでいる」
私が26歳の時に、田原本キリスト教会(大和聖書教会)に行った時のメッセージはダニエル書でした。講壇の近くに複雑な図が貼っていったのですが、ダニエル書の預言に関するものであることを神学校の講義で知ったのです。牧師になってからも、しばしば聖書預言を用いての個人伝道をしておりました。
さて、初めて教会に行ってから45年の歳月が過ぎ、世界情勢が今まで以上に非常に緊迫して来ました。最近Uチューブでは、ロシアによるウクライナ侵攻に関する話題も多く、なかには怪しげな情報があり、クリスチャンも気を付けなければなりません。例えば、第三次世界大戦が起こるのでは、核戦争が始まり世界が滅亡するといった動画も見受けるからです。
聖書預言を学ぶ際の私的解釈は要注意です。「聖書のどんな預言も勝手に解釈するものではないことを、まず心得ておきなさい。」(ペテロ第一1章20節)
では、解釈の難しい聖書預言を学ぶ重要性とは何でしょうか。
ちなみに、聖書の中に「愛」は571回、「預言」は565回使われ、ほぼ同数です。言うまでもなく、聖書の中心テーマは神の愛でありますが、預言もまた聖書の重要テーマと思われるのです。
旧約時代において、神の警告により、イスラエル国家が危機から救われた事例が数多くあります。
そして、今日終わりの時代に生きるキリスト者として、聖書預言について無関心であるなら、神様が聖書を通して発信しておられる終末時代をいかに備え、いかに生きれば良いのかを見失い兼ねないのです。
今年2月24日(木)、ロシア軍がウクライナを侵攻しました。4月上旬の時点では、停戦、休戦の交渉も断ち切れ状態です。ロシアの侵攻が長引くと、世界は食糧危機やエネルギー危機を招くのではと専門家たちは危惧しているのです。
さて、エゼキエル書38章(約2600年前の書)は、エゼキエル戦争と言われるもので、ロシア(異説あり)を中心に幾つかの同盟軍がイスラエルを侵攻するという預言であります。
この紙面では、侵攻されるイスラエルについてどのように預言されているかにとどめたいと思います。
「多くの年月の後、おまえは、一つの国に侵入する。そこは剣から立ち直り、多くの国々の民の中から、久しく廃墟であったイスラエルの山々に集められた者たちの国である。その民は国々の民の中から導き出され、みな安らかに住んでいる。」
(エゼキエル38章8節)
ロシアの同盟軍が侵攻する国とはイスラエルである。約1900年間祖国を失っていましたが、1948年5月14日にイスラエル国家が再建され、その後、第1〜4次中東戦争が起こりましたが、現在のイスラエルは、世界最強と言われる防空システムアイアンドーム(鉄のドーム)が設置され、食料自給率は90%以上。近年、パレスチナとの国境には巨大油田、地中海近海には天然ガス油田が発見され、天然ガスにおいてはエジプト、ヨルダンに輸出するほどであります。
イスラエルの歴史の中で、みな安らかに住んでいる時代とは、まさに今日のイスラエルであることに疑いの余地はないのです。
ロシアと同盟軍がイスラエルに侵攻する日がいつであるかは分かりません。しかし、今後のウクライナ侵攻の動向から、エゼキエル書38章の預言を読み解く鍵があるのかも分かりません。
「しかり、わたしはすぐに来る。」
アーメン。主イエスよ、来てください。
(黙示録22章20節)