「御霊の助けによる祈り」ローマ書8章26–27節 礼拝メッセージ(要約) 2020.12.6 港キリスト教会

             
 「御霊の助けによる祈り」ローマ書8章26–27節 


 祈りにおいて、私たちと神のみこころと御霊様とは互いに密接な関係がある。パウロは、8章22節で被造物がうめき、生みの苦しみをしていると語っている。

 これは、神様が万物を完全なものとして造られたにも関わらず不完全な状態になったという意味で、その原因は人間の罪に帰し、アダムとエバによって罪が世界に入った結果、土地は呪われ、いばらとあざみが生えるようになった。それゆえに、被造物もうめいている。

 8章23節の私たちもまたうめいているとは、人は弱さ(肉体的、精神的)に束縛されて、信者も不完全さゆえに心の叫びがある。そして、26節で同じように、御霊は弱い私たちを助けてくださるとパウロは語る。

 この「助ける」の原語は「ともに・代わって・取り上げる」の意味で、この語はルカ10章40節でマルタが主イエス様に、マリアに手伝うようにお願いした(=手伝う)と同じである。

 つまり、御霊様は、私たちとともにおられるだけでなく、私たちの弱さを担ってくださり、私たちのためにお手伝いをしてくださるのである。 
 聖書学者のバークレー
① 私たちは、未来を確実に知ることができず、どう祈れば良いか分からない。例えば、明日天気が良くなるようにと祈ることが出来るが、雨が降ることも受け入れなければならない。
② 直面した事態においてさえも何が私たちにとって最善であるかがよく分からない。そのような中でも御霊様はともにおられて、助けてくださる。
 御霊様は、試練や苦難に取り囲まれ悩み苦しんでいる私たちに代わって、父なる神様に懇願して下さる。確かに、私たちは弱さがあり、未来に対して無知で、最善が何かを知る能力がない。それゆえに祈りにおける大きな障害となっている。だからこそ、父なる神は御霊様が私たちの心に内住して下さることをよしとされた。


 このように、祈りと神のみこころと御霊とは密接な関係にあるからこそ、祈りは決して孤独な闘いではなく、御霊も私たちを励まし助けてくださり、祈る者に失望を与えず、神様の祝福に与るために誰もがなせる最善の方法である。
 「いつでも祈るべきで、失望してはいけない」

             (ルカ18章1節)